サイゾー8月号への反論 †
当サイトのこと? †
- 日刊サイゾーは2009年7月28日、「ぬれせんべいで3億円!でも銚子電鉄が憂鬱な訳」と題した記事をWeb掲載しました(取材・文/安楽由紀子氏)。紙媒体のサイゾー2009年8月号にも掲載されています。
- 同記事は、「だが、ネットでブームに火が着いた余波か、向後氏やサポーターズを攻撃するサイトもある。」と主張しています。たぶん、当方のサイトのことでしょう。「銚子電鉄を攻撃するサイト」とは書いていないので、内容を一応チェックしてくれているのでしょうか。
銚子電鉄が1998年に自己破産? †
- Web版には記載していませんが、紙媒体のサイゾー8月号には次の記載があります。
※以下引用部分(原文も引用部分全て赤字)
銚子電気鉄道株式会社
通称「銚子電鉄」。1922年に設立。現在は千葉県・銚子駅と外川駅を結ぶ。98年に自己破産するも、千葉県と銚子市の支援を受け、業務を継続。しかし、03年に、当時の社長による横領が発覚し、多額の負債を抱えることに。
※引用部分おわり
- 1998年に銚子電鉄が自己破産したかのように書いてありますが、これは事実なのでしょうか。内野屋工務店は1998年に自己破産していますが、銚電が同年に自己破産したという話は聞いたことがありません。
もし事実でないのなら「自己破産していない鉄道会社を自己破産したと報じている」ことになりますので、銚子電鉄への謝罪や訂正記事の掲載等を行う必要があるのではないでしょうか。
向後氏、社員教育の怠りを否定・・・では改善命令って何? †
- 保安監査と改善命令
この記事で向後氏は、社員教育の怠りについて事実無根と否定していますが、平成18年の保安監査で、机上教育半日程度、実地教育1週間程度で閉塞取扱い業務に単独で従事させていたことが確認されており、社員教育の怠りがあったことは間違いないありません。また、この保安監査に基づく改善命令書には、「本社及び各部門において教育及び訓練等の計画・実施がなされていないことが確認された」と明確に記載されています。
改善命令は国土交通省HPで公開されています。社員教育を怠っていないという向後氏の主張が正しいなら、監査員は事実でないことを保安監査報告書に記し、監督官庁は事実に基かない不適正な改善命令を発出したことになってしまいます。
- 銚子電鉄の報告書
また、銚子電鉄が平成19年1月23日付で監督官庁へ提出した報告書には、教育訓練問題の原因の一つとして、担当者の怠慢な行為と明確に記しています。同報告書は教育・訓練担当者が次長であるとしており、「担当者の怠慢な行為」とは「向後次長の怠慢な行為」を指します。
つまり、銚子電鉄が監督官庁へ提出した報告書にて、教育訓練問題の原因の一つとして向後次長の怠慢な行為を挙げていることは間違いないのです。
向後氏は事実無根と否定していますが、では銚子電鉄は事実でないことを監督官庁へ報告していたのでしょうか。
※下図をクリックすると拡大表示します。
- 根拠について
当方は、監督官庁の改善命令書や銚子電鉄の報告書など、公的文書という根拠に基いて社員教育の怠りを批判しています。「事実無根」と向後氏が社員教育の怠りを否定するなら、その根拠を示す必要があるのではないでしょうか。
- 社員教育の怠りを否定する方法
向後氏が社員教育の怠りを否定する方法は、2通りしかないように思います。一つは「銚子電鉄の報告および国土交通省の改善命令は事実無根の誤り」と主張すること、もう一つは「社員教育を怠っていたのは事実だが自分の責任ではない、上司と部下のせい」と主張することです。どちらを主張しても、現業トップ(運輸課長)の立場にある鉄道マンとしての資質を問われるでしょう。他に社員教育の怠りを否定する上手な主張方法があるなら、ぜひ聞かせて頂きたいものです。
- 小川社長と向後氏の姿勢
銚電の小川社長は、改善命令を受けたことについて、率直に問題を認めた上で解決に努めるとしています。経営者として責任を認める小川社長の姿勢は真摯です。
一方、片道2時間かけて大学に通ったり市民団体活動に打ちこむ時間がありながら、その時間を社員教育に充てなかった向後氏は、社員教育の怠りについて否定し続けるようです。
- 非は認めるべき
社員教育の怠りという批判に対して無視し続けるかと思われましたが、向後氏は「事実無根」という明確な主張を行いました。社員教育の怠りは事実と考える当方にとって、これはあるまじき行為です。改善命令書(PDF)という明確な証拠がありながら非を認めないだけでなく、さらに積極的に社員教育の怠りを否定する向後氏の行為は、鉄道業の信頼を損うものです。かつてこのような鉄道マンがいたでしょうか?
向後氏は速やかに根拠を示した上で社員教育の怠りを否定するか、それが出来なければ自らの非を認めた上で、二度と社員教育を怠らないと約束するべきです。それが信頼されるべき鉄道マンの姿というものです。
- 記事と特殊分野
閉塞とは何か、「机上教育半日程度、実地教育1週間程度で閉塞取扱い業務に単独で従事させていた」ことがどのぐらい大きな問題なのか、なかなか一般的な記者氏には理解して頂けない特殊分野の話なのかも知れません。しかし、当方は根拠となる文書を示しておりますので、その内容を吟味した上で記事にして頂きたいところです。
「がんばれ!銚子電鉄」の印税について †
- 向後氏、印税受取りを認める
サイゾー記事のとおり、印税は向後氏個人が受け取っていることを事実として認めています。つまり「がんばれ!銚子電鉄」を購入しても、銚子電鉄への支援とはなりません。
- 「銚電の本」か「町づくりの本」か
向後氏は「印税については私が受け取っていることは事実です。あの本は町づくりに関する私の見解をまとめた本なので。」と、あたかも著書が町づくり中心の内容であると主張しています。しかし書名が「がんばれ!銚子電鉄」となっていますし、全6章のうち第5章以外は銚子電鉄の記載が主であるように見受けられます。図書館などでざっと目を通せば、この著書の内容が、町づくりと銚子電鉄のどちらに比重を置いているか分かるでしょう。
- 印税は個人受取だけどオーナー求む
この記事は車両オーナー募集についても掲載しています。確かに、向後氏が印税全てを受け取っていても法的に問題があるわけではありませんが、「向後氏が印税を個人で受け取り銚電には渡していない」とする同じ記事で車両オーナー募集を紹介されれば、応募する気がなくなってしまう人もいるかも知れません。
因みに、8月4日現在サポーターズブログでは車両オーナー制度について掲載しておらず、銚電の未来を左右するこの制度を周知する意志はないように見受けられます。
会計疑惑について †
- 寄付金疑惑
こちらに記しているとおり、2007年当時に千葉ロッテマリーンズのインフォメーションセンターへ問い合わせたところ、コバマサこと小林雅英投手が銚子電鉄サポーターズへ300万円を寄付した事実があるとの回答がありました。文書で確認している訳ではないので、コバマサの寄付金については「疑惑」としていますが、銚子電鉄サポーターズ関係者の関わるもので不正会計が確定している団体があります。
- サポーターズ代表とNPO法人S
西川照幸氏は銚子電鉄サポーターズの代表ですが、同氏はNPO法人Sの副理事長3人のうちの1人でした。NPO法人Sは銚子市より芦崎高齢者いこいセンターの指定管理者に指定されていましたが、不正会計が銚子市議会で問題となり、残り1年の期間を残して指定管理者の指定を取消された上、104万9千円を銚子市へ返還しています。NPO法人Sは、向後氏とも深いつながりがあります。
市への返還の事実があるため、このNPOの不正会計は確定しています。
- 向後氏とNPO銚子発風力情報センター
向後氏が理事をしていたNPO銚子発風力情報センターは、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受け取った共同研究費315万円を平成15年度収支計算書に計上していません。平成16年度収支計算書については提出の事実そのものが確認されていません。
NEDOが平成15年度会計から315万円、平成16年度会計から161万7000円の合計476万7000円を支出していることを証する法人文書を当方は入手しており、このNPOの不正会計は確定しています。
因みに、市長選に際して事実を報じた読売新聞を事実無根として告訴し、落選直後に告訴を取下げた茂木薫氏も、このNPOの理事でした。
- NPO法人銚子ローカル鉄道ネットワーク
確定ではなく疑惑の段階ですが、向後氏が事務局長のNPO法人銚子ローカル鉄道ネットワークは、銚子市より「にぎわいまちづくり事業補助金」として416万6326円の補助金を得てホームページ作成に288万3622円を支出し、うち保守料として250万4000円を支出するなど不可解な会計となっています。
- 監事は誰?
サポーターズ代表が副理事長であったNPO法人S、および向後氏が理事をしていたNPO銚子発風力情報センターの少なくとも2つのNPOで不正会計が確定しています。また、サポーターズは勝手に規約を変更した経緯もあり、監事も未だ公表されていません。これらの点を踏まえると、コバマサの寄付金について事実無根と言われても、簡単に信じることは出来ません。
- 向後氏とサポーターズ
従来、向後氏とサポーターズとの関係は不明確な部分があったようですが、やはり向後氏はサポーターズの中心人物の一人なのでしょうか。サポーターズ外部の者が「事実無根」と取材に回答するのは不自然です。
また、サポーターズには公表されていない役員がいるようですが(少なくとも監事は公表されていない)、向後氏が役員だった事実があるのか否か、そろそろはっきりしてほしいところです。
- 平成20年度会計は?
そう言えばサポーターズ、平成20年度(平成21年3月末迄)の会計は公表しないのでしょうか?
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